小唄と端唄の違い
端唄は江戸時代からの流行歌、小唄は粋な座敷唄。 三味線との関係でいえば、端唄は三味線を弾くのに撥(ばち)を使う撥弾きで、小唄は爪(つま)弾き。
Updated Date : 2019-06-20 15:44:06
Author ✎ Kyoto Culture
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Geiko_20181028_109_10
【Geiko, October 28, 2018】 Geiko is Toshimana. Shooting location is Kawamura Noh Stage. Photo by Sawai Susao. 【芸妓, 2018-10-28】 芸妓はとし真菜さんです。 撮影場所は河村能舞台。 Photo by Sawai Susao.
曲目
・端唄 松づくし 梅は咲いたか 京の四季 六段くずし 宇治茶 梅にも春 梅は咲いたか わしが在所 ・小唄 祇園小唄 水の出花 潮来出島
※水の出花、潮来出島は、端唄と言っているサイトもあり、正直よくわかりません。
小唄と端唄の違い(1)
小唄(こうた)は、もともと端唄から派生した俗謡。 一般には江戸小唄とされる端唄の略称。 略称として定着したのは、明治・大正年間。 端唄は撥を使うのに対して小唄は爪弾きである。 弾き方は爪弾きと呼ばれているが、正式には爪は糸に当ててはならず、人差指爪先の肉で弾く。 端唄とは節回しに大きな差異があり、端唄は平坦に歌うのに対し小唄は技巧的に唄う。 しかし小唄の特徴である粋さを出すためにはこの技巧が鼻についてはならない。 演唱の場は主に、お座敷(4畳半)が多かった。 撥を使用すると音色が大き過ぎる為に自然と爪弾きとなった。
端唄と小唄の違い(2)
・端唄 江戸の庶民が広く愛唱したもので、通俗的に唄われたものが多く、作者・作曲者が不明の者が多い。 ・俗曲 幕末の通俗的歌謡がそのまま庶民性を失わずに現在に至っている。 ・うた沢 端唄を芸術的に高めようとする人々が樹立したもので、一中節を手本に上品で渋く、節をゆっくり細かく語るように唄う。 ・小唄 清元、一中節、河東節などを極めた人々が普段楽しむために、小粋な芸にしたもので、端唄よりももっと自由で、粋、色気、お洒落が生命で呟くように唄う。
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