月刊・京の舞妓さん 3月号/2012年 - 舞妓倶楽部
3月の花街は、お雛祭りの名にふさわしく、どこか華やいだ雰囲気に包まれていきます。京都では、お雛様は3月に飾りだし旧暦までお飾りする風習のお家が多いことも関係しているのでしょうか…!? 舞妓さんの頭には、かわいらしい黄色の菜の花が揺れる3月...
Updated Date : 2017-09-14 15:55:24
Author ✎ maikoclub
この記事のシェアをお願いします。☺

3月の舞妓さん
3月の花街は、お雛祭りの名にふさわしく、どこか華やいだ雰囲気に包まれていきます。京都では、お雛様は3月に飾りだし旧暦までお飾りする風習のお家が多いことも関係しているのでしょうか…!? 舞妓さんの頭には、かわいらしい黄色の菜の花が揺れる3月なのですが、今年は例年になく寒さの厳しい冬でしたので、春を呼ぶお花で心まで温かくなる気分です。また、菜の花だけではなく、桃の花や水仙をあしらったものなど、花街では、簪など季節の決まりはあるものの、季節に合わせてのおしゃれを楽しまれたりするものなのです。 3月までは、二つ綿のお着物に織帯をしめられますが、下旬に近づき、春を感じる気候になれば、お家によれば一つ綿のお着物に先取りされるところもでてきます。 そして、各五花街の舞妓さんたちが輪番制で参加される東山花灯路が開催されます。昨年は、期間中に大震災が起こり、祈りの灯へと形を変えられました。今年は、東北の皆様への気持ちを胸に、あったかい灯りがともされた街並みを歩かれるのはいかがでしょうか…?
3月の舞妓さんイベント参加情報
●10日(土)~20日(祝) 東山花灯路 舞妓さんと写そ!《高台寺公園》 ●31日(土) 祇園白川宵桜  芸舞妓撮影会《新橋辰巳神社界隈》
3月の花街
●10日(土)・11日(日) ●17日(土)・18日(日)・20日(火・祝) 東山花灯路 芸舞妓による奉納舞踊《八坂神社》 ●25日(日)~ 第60回北野をどり《上七軒歌舞練場》
3月の京都
●3日(土) ひいな祭《市比賣神社》 流しびな《下鴨神社》 ●10日(土)~20日(火・祝) 京都・東山花灯路 《東山一帯・青蓮院~円山公園~清水寺》 ●11日(日) 京都マラソン《西京極総合運動公園~平安神宮》 ●15日(木)~17日(土) 青龍会《清水寺》 ●15日(木) 嵯峨大念仏狂言とお松明式《清涼寺》 ●25日(日) はねず踊りと観梅《随心院》 ●25日(日)~ 第60回北野をどり《上七軒歌舞練場》 ●30日(金)~ 祇園白川宵桜ライトアップ 《祇園新橋 辰巳神社界隈》
3月のコラム
3月は、4月からの桜のシーズンに向けてボチボチと観光客の増える京都です。もちろん、観光客の皆さんが花街へ足を運ばれることも多いことでしょう。 しかし、その中に混じって、少し緊張した面持ちでスーツケースを引く親子連れを見かけることがあります。 3月中旬に、全国各地の中学校では卒業式を迎えます。その卒業式が終わると同時に…各花街では何人もの仕込さんたちが誕生するのです。
自分で決めた道とはいえ、地元を離れて京都での生活を始めるわけです。これから始まる生活を考え、張り裂けんばかりの不安を胸に、最低限の荷物をバックに詰めて置屋さんの門をくぐるのです。 固い決意をして花街に飛び込むつもりでも、やはり14歳。いざ、自分の家を離れるとなると、里心がついてしまったり、急に不安になったり…揺れ動いて当然です。その気持ちをわかってくださっているからこそ、置屋さんのお母さんの多くは、卒業式が終われば、一日でも早くに京都に来ることを進められるわけですね。 置屋さんへ見送るお父さん、お母さんも、きっと張り裂けんばかりの胸の内でしょう。手元にいれば、もっと甘えさせてあげることも我儘を聞いてあげることもできるのですから…ただ、娘の決めた道だからこそ、応援できるのでしょう。 次に置屋さんの門をお父さん、お母さんがくぐられる時は、我が子の舞妓さんへのお店出しの日なのです。置屋さんの玄関で別れ際に見つめあう親子には、その日が来るまで、お互いに頑張ろうね…と熱い想いが満ち溢れているのでしょう。春のをどりをひかえて、各花街の忙しい日々…仕込さんの忙しい日々が本格的に始まる3月なのです。 Photos:Copyright(c)2012 Maiko Club All Rights Reserved Special Thanks to: WALKKYOTO(一部画像提供)http://walkkyoto.exblog.jp/i30/
この記事のシェアをお願いします。☺


関連記事

舞妓さんの舞とジャズを楽しむ 『百千足館・能舞台』
【プレスリリース】『舞妓さんの舞とジャズナイト』を 京都・能舞台にて11/9開催
右京区・京北のさくらの穴場  『宝泉寺』
阪急電車『京とれいん』に遭遇した
MK新聞の見出しで振り返る2018年